GNVについて

ここだけは知ってほしい!

GNVが目指すもの

Global News View (GNV)は大阪大学を拠点とするメディア研究機関です。世界と世界が抱える問題を包括的に、客観的に把握できる情報環境の実現を目指します。報道されない世界に関する情報・解説の提供と、既存の国際報道の現状を分析しその改善を促進する活動を行います。

GNVの背景には

グローバル化が凄まじいペースで進んでいます。世界を繋げたこの現象には、多くのプラス効果の傍ら、全世界規模で対処すべき問題を生んだマイナスの側面があります。格差や貧困、武力紛争、環境問題、保健医療に関する問題など、諸問題の原因と結果が世界規模で複雑に絡み合う今、一見無関係に思える遠く離れた出来事や現象でも、決して他人事ではありません。我々が問題の原因をつくる加害者の場合もあれば、悪影響を受ける被害者となる場合もあります。また、行動をとれば、問題の解決に貢献することもできるのです。この世界で生きていくためにも、よりよい世界を創るためにも、広く複眼的な視野を持ち、世界に対する理解を深める必要性が高まっています。

このような視野を養うための情報環境のインフラは、既に整っています。情報通信技術が発達し、人工衛星、インターネット、スマートフォン、SNSなどの開発、普及、低コスト化によって、世界規模での情報収集と発信が、史上最高のレベルに達しています。しかし、奇異なことに、その役割を担うはずの報道機関が提供する国際報道量は増えていません。むしろ減少している場合も確認されています。現在、日本の報道機関を通じて得られる世界に関する情報は、全報道の1割に過ぎないのです。

さらに、国際報道はその量だけではなく、報道される地域のバランスが欠けていることも問題です。集中的に報道されている地域と、報道が皆無に近い地域との差が激しく、特に自国との関係が強い、あるいは、富と権力が集中している地域・国・人が、国際報道において圧倒的な注目を浴びています。あらゆる出来事・現象において、その規模よりも、関与している人々の国籍や人種、社会経済的地位といった要因が、報道されるか否かを大きく左右する現状があるのです。

情報が国という枠で閉鎖され、少ない国際報道においても地域的な偏りをはじめとする数多くの問題点があります。世界とその諸問題を、誰の立場からどのように伝えるか、という報道する側の判断によって、情報の受け手側の捉え方が大きく変わります。今の報道のあり方では、世界を客観的に見つめ、理解することは極めて困難です。GNVは、世界に開かれた情報環境を目指す一歩となるべく、立ち上げられました。

GNVが提供するもの

GNVはグローバル・ビュー(Global View, GV)とニュース・ビュー(News View, NV)で構成されています。

GVでは、報道されない世界の出来事や現象、傾向、視点を解説形式で提供します。問題の複雑さをなるべく単純化せず、わかりやすく解説します。地域的バランスを考慮し、人種、国籍、権力や富の有無を問わず、世界が抱える諸問題の原因、現状、改善策を広い視野で探ります。

NVでは、日本の国際報道を分析し、傾向を見出します。国際報道の量、地域的配分、トピックなどの観点から探ります。独自に集めたデータから、数量的な傾向を定期的に発表し、また、個別のテーマに着目した記事を提供します。主に朝日新聞、読売新聞、毎日新聞の国際報道が対象となりますが、場合によってはその他の国内外のメディアも取り上げていきます。

スタッフ・ゲスト

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GNVの財源

GNVは大阪大学のヴァージルホーキンス研究室のプロジェクトの一環としてスタートしました。このプロジェクトに賛同した人たちが無償で記事を書いたり、運営を担っています。現在までのGNVにかかった全ての資金はプロジェクトを運営するメンバーが有志で負担しています。

GNVデータ分析方法

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GNVへの情報提供について

GNVでは、世界が、そして日本が無視し続ける問題の発信、またその問題に直面する弱者を代弁する取り組みの一環として、読者の皆さまからの情報を受け付けています。GNVへの情報提供についてはこちらをご参照ください