首都サナアと港湾都市のアデンを結ぶ交易都市として発展してきたイエメンの高山都市、イッブ。
ひときわ目を引くのが、街中の壁に描かれた馬の絵だ。この馬はただの落書きではなく、2011年まで長期政権を握っていたサレハ大統領の所属政党への支持を示す政治的シンボルだ。選挙では、投票用紙の馬のシンボルの横にチェックを入れるだけで投票でき、シンボルのイメージを刻み付けることで、文字の読めない人からも得票できる仕組みだった。
チュニジアで始まったジャスミン革命の余波を受けたサレハ政権は幕を下ろし、以降イエメンでは混乱が続く。
また以前のように選挙が行える日は来るのだろうか。
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(写真:dinosmichail / Shutterstock.com)