ペルシャ語で「世界の屋根」を意味するパミール高原。
中央アジア5カ国にまたがるこの高原の標高4000mを超える地帯に、遊牧民である「キルギス」が住んでいる。
彼らはみな同じトルコ系のルーツを持つが、パミール高原全土に広く分散して暮らし、グループによって独自の文化を築いてきた。
そのため、服装も文字も、グループごとに大きく異なる。
また、20世紀初頭のヨーロッパの帝国主義、ソ連や中国など、様々な周辺国から政治的支配を受けた苦い歴史を持つ民族でもある。
パミール高原は冬には極寒となり、遊牧民のキルギスにとっても、越冬は簡単ではない。
しかし、持てる者が持たざる者に与え、互いに助け合って冬を越す彼らが、笑顔を絶やすことはない。
極寒のパミール高原で、キルギス人々の温かさに触れてみるのはいかがだろうか。
「近年のキルギス情勢についてもっと知る→「中央アジアにおける水危機:キルギス、タジキスタン、ウズベキスタン」
(写真:Daniel Prudek/Shutterstock.com)