地面に転がっているのはただの泥団子ではない。恐竜の卵である。
ここはゴビ砂漠。
北アメリカや中国と並ぶ、世界でも有数の恐竜化石の発掘地で、小型の肉食恐竜の化石が盛んに発掘される。卵もまた豊富に出土し、運が良ければ、珍しい恐竜の皮膚の化石も見つかるそうだ。
近年行われた調査では、アジア最大規模の恐竜の巣の化石が見つかっており、恐竜が鳥類へと進化した過程が明らかとなる可能性があると期待が寄せられている。
ただし、このゴビ砂漠が位置する国モンゴルでは近年異常気象が猛威を振るう。
この卵が現存する理由もまた、気候変動なのかもしれない。
何千万年の時を超えて、恐竜の卵は何を伝えようとしているのだろうか。
モンゴルで起こっている問題を知る→「『世界最悪』の大気汚染:モンゴル」
(写真:Christopher Michel/ Flickr [CC BY 2.0])