バルト3国に属するエストニアは、「電子国家」として知られている。同国では、結婚と離婚以外の行政手続きがオンラインで行える。さらに驚くべきは、「e-residency」という制度だ。パスポートと顔写真があり、特に大きな問題がなければ、申請によって、国籍や居住地に関係なく仮想住民になることができる。申請目的の多くは、経済活動だ。会社設立に関わる手続きも全て電子化されていることにより、どこからでも会社の設立や運営を行うことが可能である。加えて、EU加盟国であるエストニアでは、EU規制の中でビジネスが行えるというメリットがある。この制度には、海外の起業家を誘致することで経済規模を拡大するという狙いがある。
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(写真:Peter Bihr / Flickr [CC BY 2.0])