2018年3月、サウジアラビアのモハマド・ビン・サルマーン皇太子のイギリス訪問に合わせて、「皇太子ようこそ」とシンプルなメッセージを掲げる宣伝用の黒いトラック3台がロンドンを走り回っていた。しかし、これはイギリス政府による歓迎のメッセージではなく、イギリスの大手武器メーカーの元関係者が設立したコンサルティング会社によるPRキャンペーンである。
ただでさえイエメン紛争での関与や国内での人権侵害でイメージ上の問題を抱えていたサウジアラビア政府だが、この後、政府がトルコでジャーナリストを殺害し、さらなるイメージ・ダウンとなった。現在、世界に対してそのイメージを払拭するために数々のPRコンサルティング会社のクライアントとなっている。
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(写真:Loco Steve / Flickr [CC BY-SA 2.0])