4月頃になると、ブルガリアでは、紅白の飾りでいっぱいの木々が見られる。これは春を祝う祝日である3月1日に、家族や友人、恋人など、大切な人と交換する飾り「マルテニツァ」である。紅白の糸で作ったマルテニツァを交換し、お互いの健康と幸福を願うのである。マルテニツァには様々な種類があるが、ミサンガのようなものや、男女が対になった人形型のものが有名だ。手首に巻き付けたり、左胸に安全ピンで止めたりする。
コウノトリやつばめといった渡り鳥を見つけたとき、また果樹の花が咲いたときなど、春の訪れを感じたときにこれを外す。願い事をして外し、木の枝に巻きつけるのが習慣だ。
春の訪れを祝うとともに、大切な人の健康と幸福を祈る。ブルガリアの素敵な文化だ。
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(写真:Katerina Christov / Flicker [CC0 1.0])