GNVニュース 2025年9月3日
世界地図に、アフリカの大きさを正確に示すことを目指す「地図を正そう」キャンペーンが広がりを見せている。
このキャンペーンは、現在多くの世界地図に用いられているメルカトル図法に代わって、イコールアース図法という別の手法を用いて正確な地図を作成するよう訴えるものである。メルカトル図法とは、航海図に適した図法で、16世紀に編み出されたものであるが、極地に近づくほど地図上の面積が歪んで拡大されてしまうという欠点を持つ。そのため、アフリカ大陸は実際にはグリーンランドの14倍の面積であるにもかかわらず、メルカトル図法では両者がほぼ同じ面積となっている。グリーンランドが実物よりも拡大され、アフリカ大陸は縮小されてしまっているのである。
このゆがみを修正することを目指す「地図を正そう」キャンペーンは、2018年から始まったものである。国際連合や世界銀行などの国際機関に対して、イコールアース方式の地図の使用を呼び掛けた。
このキャンペーンを受け、グーグルマップは2018年にデスクトップ版の地図をメルカトル図法のものから3Dの地球儀を表示する方式に変更した。また、世界銀行も段階的にメルカトル図法の地図の使用を廃止している。
そして、2025年8月14日にアフリカ連合(AU)もこのキャンペーンに対する支持を表明したのである。アフリカ大陸を実際よりも小さくした地図により、アフリカの国々の大きさや影響力に対して間違った認識が広まることを懸念している。
しかし、世界地図を修正することは決して簡単なことではない。修正を促す潮流はどのような動きを見せるのだろうか。
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