ボリビア:燃料補助金廃止をめぐる抗議活動が終結

執筆者 | 2026年01月16日 | GNVニュース, 南アメリカ, 政治, 経済・貧困

GNVニュース 2026年1月16日

燃料の補助金廃止の発表に対する大規模な抗議活動が続いていたボリビアで、2026年1月11日に政府と労働組合などの間で合意が結ばれた。この合意により政府は焦点となっていた燃料補助金の廃止を含む法令を撤回した。これに続いて、数週間にわたって続いていた道路封鎖を中心とした抗議活動は徐々に収束し、1月13日までにすべての封鎖が解除された。

この一連の動きは2025年10月に大統領に就任したロドリゴ・パス氏の打ち出した政策に深く関わっている。パス氏はインフレの抑制と十分な外貨準備の確保を実現するためとして公共支出の削減や富裕層への減税などの政策を打ち出した。この政策の一環で12月、燃料に対する補助金の廃止とその埋め合わせとしての最低賃金の20%の増額を含む法令が発表された。

この発表の後、ガソリンなどの燃料価格が約1.6倍に急増し、輸送費と日用品の価格も上昇した。そしてこの法令の撤回を求める抗議活動がボリビア労働者中央本部(COB)など複数の市民組織の主導のもと行われ、首都ラパスを中心に少なくとも52の地点でデモ隊により道路が封鎖された。政府は当初は強硬な姿勢を示していたが、抗議活動が長期化する中で妥協した形となる。なお、法令は撤回されたが最低賃金の引き上げと燃料補助金の廃止は維持されている。この点について、今後燃料補助金の復活を含む新しい措置について労働組合などの関係者を交えて議論が行われる見通しだという。

ボリビアの政治についてもっと知る→「揺れ動くボリビアはどこへ向かっているのか

燃料補助金についてもっと知る→「石油と世界:報道はその潮流を捉えているのか?

ボリビアの国有石油会社YPFBの敷地(写真:Portalobo2020 / Wikimedia Commons [CC0 1.0])

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