GNVニュース2026年1月7日
2025年7月、フィンランドの首都ヘルシンキにおいて、過去1年間の交通死亡事故が1人も記録されていないことが明らかにされた。この記録は2025年8月に途絶えている。ヘルシンキは人口約69万人弱の比較的小さな都市とされるが、都市圏全体では約150万人の人々が生活している。
この成果に貢献した主な要因として、制限速度の時速30キロメートルへの引き下げが挙げられている。これは一律ではないものの、ヘルシンキ市内の半分以上の道路において適用されているという。また、交通事故と走行速度のデータや市民からのフィードバックをもとに、事故多発地点の特定を行った。他にも、バスや路面電車といった公共交通網の強化に伴い、自家用車の利用が減少したことも指摘されている。欧州連合(EU)は2018年に、2030年までに交通事故による死亡者数を半減させるという目標を掲げており、ヘルシンキはその好事例となっているという。
このように、フィンランドでは交通死亡事故を減らすことに成功しているが、交通事故は世界では依然として大きな課題である。世界保健機関(WHO)が2023年に公表した報告書によると、世界で毎年約119万人が交通事故で命を落としており、その半数以上は、歩行者、自転車、オートバイ利用者など交通弱者に集中しているという。また、世界の交通事故による死亡者の92%は、低・中所得国で発生しているが、その要因としてインフラの脆弱性や、救急対応、車の安全性などが挙げられている。
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ヘルシンキ市内の交通(写真: Petri Sipilä / Wikimedia Commons [CC BY 4.0])




















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