GNVニュース 2025年09月24日
2025年9月10日、イスラエル軍は、イエメンの首都サヌアにある報道関係の施設を攻撃した。これによりジャーナリスト含む報道関係者31名が死亡した。そのほかにも100名以上が負傷している。
今回攻撃を受けた施設には、イエメン領土の大部分を占領する事実上の政府となっているアンサール・アッラー(別名フーシ派)の新聞社2社のオフィスがあった。これら新聞は週刊紙であり、攻撃を受けた当時、週に一度の印刷のために普段よりも多くのスタッフが集合していた 。攻撃を受けて、2つの新聞社は共同で イスラエルを非難する声明を発表している。
アンサール・アッラーは、イスラエルによるガザへの攻撃を止めさせることを理由に、2023年以来、イスラエル本土にドローンやミサイルを発射しており、首都テルアビブも攻撃を受けている。また、イスラエルは逆にイエメンをめがけて、空港や発電所などに反撃するなど、両者の間で対立が続いていた。
アメリカに本部を置く非営利団体、ジャーナリスト保護委員会(CPJ)によると、今回のようなジャーナリストに対する攻撃は、史上2番目に死者数が多いとしている。最も死者数が多かったのは、2009年にフィリピンで起こったマンギダナオ虐殺である。この虐殺では、地方選挙の登録のために自動車に乗車していた立候補者とジャーナリストらを、選挙のライバルの陣営が待ち伏せていた。58人が死亡し、うち32人がジャーナリストだった。
一方でガザでは、2023年以降イスラエルの攻撃によって少なくとも235人ものジャーナリストが命を落としている。この死者数は、過去のどの紛争よりも多い。
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イスラエルを非難する声明、Yemen News(2025年9月14日公開)




















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