GNVニュース 2025年12月19日
2025年12月15日から16日にかけて、アメリカ軍はソマリア連邦政府とともにソマリア北部を空爆したと発表した。なお、2025年のアメリカ軍によるソマリアへの空爆は2025年12月18日までで116回行われた。この数字は、それまでの最多であった2019年の63回の2倍近く、2024年の11倍以上にもなるという。これらの空爆による民間人への被害についてアメリカ軍は公表していないが、1回の空爆で少なくとも11人の民間人が巻き添えを受けて死亡したという報告もなされている。
また、2025年に行われた空爆の約半分がソマリア北部で活動するイスラム国(IS)関連組織に対するものであるが、ソマリア南部の多くの地域を実効支配している武装勢力アル・シャバブに対しても相当数行われているという。アル・シャバブはアルカイダとのつながりが確認されている武装勢力であるが、その影響下にある地域に対して納税と引き換えに治安維持や司法などのある種の行政サービスを提供していることが報告されている。アル・シャバブが行う「政策」の中には経済的自立や環境保護などを見据えたものも含まれており、その規模や質は不十分であるものの、首都モガデシュを拠点とする連邦政府よりも効率的な統治が行われていると評価する声もある。
一方で、ソマリア連邦政府は2026年に予定されている大統領の選出を前に、現職の大統領が自身に有利になるような制度の変更を試みており、これに反対する有力者たちとの間で緊張が高まっている。連邦政府は不安定な政治や賄賂・汚職の横行により影響力が弱まっており、アル・シャバブの対策に注力することが難しくなってきている可能性がある。実際に2025年12月18日、連邦政府が支配していた戦略的要地のヌール・ドゥグルが激しい戦闘の末にアル・シャバブにより掌握された。
ソマリアについてもっと知る→「ソマリア:安定を目指して」
ソマリアの中の独立「国家」についてもっと知る→「ソマリランドの行方とは?」

空爆された場所からおよそ50キロメートル離れたところにあるソマリアの港湾都市キスマヨ(写真:Abdishukrih / Wikimedia Commons [CC BY-SA 4.0])




















0 コメント