GNVニュース2025年8月20日
2025年8月16日、リビアの26の自治体において地方議会選挙が実施された。リビアでは2024年11月にも58の自治体を対象とする地方議会選挙が行われており、今回の選挙は当初、63の自治体が対象だった。しかし、放火による投票資料の焼失を始めとする選挙への妨害行為が行われたため、実際に選挙が実施されたのは26の自治体にとどまり、残りの自治体では選挙が延期された。
リビアの政治情勢は2011年、「アラブの春」と呼ばれる民主化運動の後、反政府勢力及び北大西洋条約機構(NATO)による軍事介入の結果、首脳だったムアンマル・カダフィ氏が倒されて以来、政治的または軍事的な対立が続いている。2025年現在では、西部の首都トリポリにある国民統一政府(GNU)と、東部のトブルクに拠点を置く代議院(HOR)とリビア国民軍(LNA)が支持する国民安定政府(GNS)という2つの政権が対立構造にある。そうした中、GNUの首相であるアブドゥル・ハミド・ムハンマド・ドベイバ氏は地方レベルでの選挙の実施を、「望ましい民主国家を築くための重要な一歩」と評価したことが報じられた。
また、国連リビア支援ミッション(UNSMIL)が2025年8月に公表した調査結果によると、約2万2,500人の調査対象者のうち、42%以上が「大統領選挙と議会選挙をできるだけ早く同時に実施すること」が、現在の対立構造を打開する最善の方法だと回答した。しかし、2021年12月に、大統領及び議会選挙の開催が予定されていたものの、選挙法や一部の候補者の資格を巡って対立し、延期された。2025年8月現在においても実施されていない。
リビアの政治情勢についてもっと知る→「リビア:長期化する政治的対立」
リビアの政治の歴史についてもっと知る→「リビア:和平への長い道のり」

リビアの国旗(写真: BBC World Service / Flickr [CC BY-NC 2.0])





















地方選挙がようやく一部で実施されたのは前進かもしれないけど、延期が続く現状を見ると、リビア全体民主化への道のりはまだ長く険しそうだね.