目次
シリーズ:「ジャーナリズムの危機を考える会」
本シリーズは、現在日本で深刻化しているジャーナリズムの危機に対し、メディア関係者、研究者、学生、一般市民が一堂に会し、毎回ひとつの具体的な提案を軸に改善の道を探ることを目的とした、ワークショップ形式のイベントです。各回では、提示された提案を出発点に、参加者同士の対話を通じて実現可能性や課題を多角的に検討し、今後のジャーナリズムの在り方を実践的に考えます。第4回以降につきましては改めてご案内します。
第5回:当局の言葉を吟味しよう
提案型ワークショップ・イベント(対面・オンライン)
2026年2月26日 大阪大学中之島センター
当局は当局にとって都合の良い言葉を使う。メディアが無批判にその言葉を使うとき、社会は危機を迎える。古くは全滅を「玉砕」といい、退却を「転進」と呼びならわしたとき、何が起きたか。ある言葉を使うよう当局に強制されれば、メディアはそのとき自覚的でいられる。しかし、当局の発する言葉を無自覚に受け入れるときが危ない。東電力福島第一原発の「処理水」、自民党の「不記載のあった議員」、医師の「偏在」、低賃金で職業選択の自由のない「技能実習生」、戦前回帰をめざす「保守派」は、本当に大丈夫な言葉なのか。メディアは当局が使う言葉を吟味したうえで使ってほしい。それが本当の意味で自由と民主主義に奉仕する第一歩であり、それがすべてでもあると考えるからだ。
提案者:草川誠(ジャーナリスト)

第4回:「フリーランスが日本の戦争報道をどう補うか」
提案型ワークショップ・イベント(対面・オンライン)
2026年1月29日 大阪大学中之島センター
日本の国際報道はリソースが限られ、視点や地域に偏りが生じがちです。現場の実態は、いわゆる海外通信社や地元報道機関の記事をキャリーするだけでは、詳細につかむことはできません。激動の時代を迎える中で、日本社会の報道態勢は、状況を即時に、さらには的確につかむための発信が困難になっている弱点をさらけ出しています。今回の会合では、フリーランスの立場の記者がいかに既存メディアのニュースを補完し、量・質とともに報道の厚みを増していけるのかを提案します。登壇者は報道機関の海外特派員の経験を持ち、現在はYahoo!ニュースの公式オーサーの肩書を持っています。組織に属さない個人の機動力とこれまでの知見に基づいた視点、さらにはネット報道の特性を活かしながら、多角的な発信ができるようになったウクライナ戦争報道最前線の具体例を示します。
提案者:佐々木正明(大和大学教授)

第3回:「国際報道を守り広げる協力体制」
提案型ワークショップ・イベント(対面・オンライン)
2025年11月27日 大阪大学中之島センター
日本の国際報道は報道量が限られ、地域的にも偏りが大きく、少数の外国特派員が広い地域を限られたリソース(人員)でカバーしています。さらにリソースが減少すれば、この状況はさらに悪化する可能性があります。今回の提案では、報道機関がリソースを共有し、各社が取材拠点の配置を調整して取材情報を共有することで、より効率的かつ多角的な国際報道を可能にする方法を探ります。セッションではアフリカの例を中心に議論するものの、提案自体は地域を限定するものではありません。
提案者:ヴァージル・ホーキンス(大阪大学)

第2回:「米メディアの『中立』とは?」
ワークショップ・イベント(対面・オンライン)
2025年2月14日 大阪大学大学院国際公共政策研究科
米の大手ミディアであるワシントンポスト、ロサンゼルス・タイムズがそれまで長年続けてきた大統領選時の特定の候補者への支持表明を取りやめたケースを取り上げます。「メディアの中立性」やメディアの信頼問題という視点から参加者の皆さんと一緒に考えていきます。
話題提供者:田原徳容(読売新聞)
詳細はこちら:ポッドキャスト

第1回:「番犬は何をみる?日本の国際報道とこれからのジャーナリズム」
パネルディスカッション・イベント(対面・オンライン)
2024年10月15日 京都リサーチパーク
GNVでは近年の報道の傾向に関する研究を通じて、市民社会や民主主義の基盤を支えるためのメディアの「番犬」としての機能が失われつつあるのではないかという問題意識を持っています。本来であれば、権力や富の不正や問題に対して声を上げるメディアは、何を見て、今後どうなっていくのか、民主主義の成熟とメディアの独立性をどのように担保していく事ができるのでしょうか。パネルディスカッションを通じて日本の国際報道の現状と今後の展望について考えていきます。
発表者:草川誠(ジャーナリスト)、橋本敬市(JICA)、ヴァージル・ホーキンス(大阪大学)
協力:The International Academic Forum (IAFOR)
詳細はこちら:ポッドキャスト

