GNVニュース 2026年2月11日
2026年2月7日、ハイチの暫定大統領評議会がその任期を終え、2024年から暫定首相を務めるアリックス・ディディエ・フィスエメ氏に行政権を委譲した。同氏は、アメリカ現政権に支持されている54歳の実業家である。
ハイチでは、長期に渡り政治の混乱が起きており、暫定大統領評議会は、2024年のアリエル・アンリ政権崩壊時に、臨時の最高行政機関として設立された。暫定大統領評議会には、2年の任期内で次期首相の選出と組閣を担い、ハイチが直面する深刻な治安問題を解決することなどが期待されていた。
ハイチは現在、ギャングと呼ばれる犯罪組織による深刻な暴力に晒されており、人口の10%にあたる140万人が避難生活や食料不足を余儀なくされているという。2025年には約6,000人が犯罪組織関連で殺害され、首都ポルトープランスの90%はギャングに支配されている。
暫定大統領評議会は、それ自体が政治的なや汚職疑惑など多くの問題を抱え、ハイチの政治危機の解決には至らなかった。2026年1月下旬、評議会の9人の議員のうち5人が後任選出に賛成したが、手続きの法的妥当性から評議会内での反対が起きた。
他国もフィスエメ氏の解任に反対した。欧州諸国の大使らが反対を表明したほか、アメリカは別の理由を元に複数の評議会議員や閣僚にビザ制限を課した。また、評議会が任期を終える数日前、アメリカは1隻の軍艦と2隻の沿岸警備隊の船をポルトープランス付近に送りこんだ。米海軍の派遣は、アメリカ現政権の、その意向を通すためには武力による脅迫をも用いるという姿勢を証明しているという意見もある。
ハイチ情勢についてもっと知る→「揺れるハイチの概要」「ハイチ:政府の不在とその展望」

フィスエメ暫定首相(2025年7月当時)(写真中央)(写真:OEA-OES / Flickr[CC BY-NC-ND 4.0])





















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