GNV ニュース 2026年2月6日
2026年2月、ケニア、ソマリア、エチオピアを含む「アフリカの角」地域は、歴史的な干ばつに見舞われている。長引く雨不足が農作物の不作や収穫の激減を招いたことで、これら2025年末の時点で3カ国だけで約2,500万人が飢餓のリスクに直面しており、地域全体で人道危機が拡大している。中でもケニアに関しては、過去45年間で最悪と言われる深刻な乾燥状態が報告されている。
被害は食料不足にとどまらず、多岐にわたっている。数シーズン続く雨季の失敗により、水源が枯渇し、人々は不衛生な水を摂取せざるを得ない状況にある。これにより、例えば、ソマリアを中心にコレラなどの水系感染症や、免疫力低下による麻疹の流行が報告されており、特に子どもたちの栄養失調と病気の併発が深刻な保健衛生上の緊急事態を引き起こしている。また、遊牧民にとって極めて重要な財産である家畜が水と牧草の不足により大量死しており、生計手段の崩壊が地域経済に壊滅的な打撃を与えている状況も報告されている。
こうした危機的状況にもかかわらず、国際的な対応は遅れている。人道支援を提供できる国々の関心が他の紛争地域に向いていることなどによる「ドナーの支援の軽視」が指摘されており、必要な支援物資が現場に十分に行き届いていない。気象予報では、まもなく降雨の兆しがあり干ばつ終了の可能性も示唆されているが、乾ききった大地への急な降雨は洪水被害を招く恐れもあり、事態の好転にはつながらないとの見方が強い。気候変動の影響を強く受ける同地域において、短期的な食料支援だけでなく、長期的な回復力の構築が急務となっている。
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ケニア北部、トゥルカナ湖周辺に広がる干ばつの様子(2026年1月16日)(写真:MODIS Land Rapid Response Team, NASA GSFC [Public domain])





















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