これは第2次ロシア革命の指導者ウラディミール・レーニンの銅像である。場所は沿ドニエストル共和国の首都だが、この「国」は未承認国であり、正式には東ヨーロッパのモルドバ共和国の一部だ。
モルドバ東部のドニエストル川左岸には、ソ連時代から多くのロシア人やウクライナ人が居住していた。
モルドバ独立に先立って打ち出された民族主義的政策にロシア系住民が反発し,1990年に沿ドニエストルの分離独立を宣言。1991年にはロシア軍の支援を受けて武装蜂起したという経緯がある。未だに様々な問題が残っているが、現在は民族的対立よりも沿ドニエストルの権力者らによる利権維持という側面が大きいようだ。
このようなモルドバや沿ドニエストル共和国に関する問題は、日本でほとんど報道されていない。他の東ヨーロッパ諸国についても同様である。
では、日本のメディアは東ヨーロッパの現状をどのように捉えているのだろうか。
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