水域のごみの12%を占めるタバコの吸い殻

by | 2026年09月26日 | GNVニュース, テクノロジー, テーマで探す, 世界, 保健・医療, 地域で探す, 環境

GNVニュース 2026年9月25日

 

環境の専門誌に発表された論文によると世界の全水域ごみの平均12%をタバコの吸い殻が占めていることが判明した 。タバコ使用による健康被害は年間700万人以上引き起こされていると同時に、タバコの吸い殻に含まれる有害物質が環境汚染の原因であるということは何十年も懸念されている。

2026年3月に発表された研究ではタバコの吸い殻は世界で最も街中に残された不法投棄ごみの一つとされている。同研究では都市部や水辺環境へ投棄されるタバコの吸い殻数は世界中で4兆5000億本と報告された。近年、使い捨て電子タバコがより複雑でさらに危険な健康被害と環境汚染のリスクとなる懸念が高まっている。

タバコの吸い殻はマイクロプラスチックに分解されるプラスチック、重金属、多環芳香族炭化水素(PAHs)、ニコチン、フェノール化合物などの有害物質が含まれる。それに加えて使い捨て電子タバコには電子回路、化学液体、リチウム電池が含まれている電子ごみとなる。このような物質は自然環境で分解されにくいうえ、水と接触すると有害物質が水中に流出する可能性がある。このような有害物質は長年にわたり蓄積され続ける懸念がある。さらに、電子タバコはリチウム電池や電子回路の不適切な廃棄によりゴミ収集車や処理施設で火災事故の原因となる新たな問題も発生している。

そのなか、環境保護区での禁煙化や違反罰金を課することでタバコの吸い殻ゴミの不法投棄を減少させるという研究もある。ヨーロッパ連合では電気電子機械廃棄物管理に関する法制度(WEEE)において回収と適切な処理について最低条件を設定している。しかし、現行の規則では不十分であるという指摘もある。フランスやベルギーでは使い捨て電子タバコの販売や所持の全面禁止することで環境問題や喫煙防止対策を強化している。リトアニアでは回収や処分の費用をタバコメーカーや製造企業に負担させる制度を導入している。

タバコ消費がもたらす健康や環境への影響は長年にわたる課題であるが、使い捨て電子タバコのようなハイテク製品は、廃棄処理や資源回収を一層困難にし、新たな環境破壊問題を生んでいる。この課題を解決するには、消費者の意識改革だけではなく、政府による法規制や企業によるシステム改革を密接に連動させていくことが不可欠である。

 

ベトナムでの電子たばこについてもっと知る→「ベトナム:電子たばこ全面禁止へ」

世界のタバコ問題についてもっと知る→「百害あって一利なし:世界にはびこるたばこ問題」

 

写真:waferboard / Wikimedia Commons [CC BY 2.0]

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