ナイジェリア、アフリカ大陸で最も高い燃料価格の上昇率を記録

執筆者 | 2026年04月13日 | GNVニュース, サハラ以南アフリカ, 経済・貧困

GNVニュース 2026年4月13日

2026年3月、アフリカ最大の産油国ナイジェリアにおいて、ガソリン小売価格が65%急騰した。これは、アフリカ大陸の中で最も高い上昇率となった。この急騰の背景にはペルシャ湾での戦争によるエネルギー供給の混乱だけではなく、2023年5月に大統領ボラ・ティヌブ氏が実行した、燃料補助金の廃止があった。

ナイジェリアにおいて、燃料補助金は1977年、世界的なエネルギー価格の高騰によるインフレの影響を緩和するために導入された。ガソリン小売価格を抑え、物価上昇を抑制する側面はあったものの、ナイジェリアは、1人当たりの自動車保有数が最も少ない国の一つであり、この燃料補助金は、市場価格で燃料を購入することができるエリート層に恩恵が比較的大きい、という意見が反対派の主張だ。加えて、燃料補助金が公的費用の負担になっていたことからも、反対派からは長年廃止が求められており、ティヌブ氏が大統領就任後、実現させた。

ではなぜ、燃料補助金の廃止が今回の急騰に繋がったのか。ナイジェリアはアフリカ最大の産油国であり、原油を大量に輸出しているものの、石油精製所の不足により、同国の精製燃料は長年、ガソリンの大部分を輸入に依存している。これまで、ガソリン価格の上昇やそれに伴うインフレは発生していたものの、政府の補助金によって小売価格は低く抑えられていた。ところが、燃料補助金廃止により、外部環境に大きく小売価格が左右される状況となってしまった。

そんな中、2026年2月末に始まったペルシャ湾での戦争による国際原油価格上昇に伴いナイジェリア国内の小売価格が急騰し、結果的に65%という大きな上昇率に繋がった。国内ではインフレが加速し、国民はガソリンやディーゼルなど、精製製品価格の影響を大きく受ける。石油精製施設の構築や、戦略的石油備蓄など、政権には新たな対策が求められる。

ナイジェリアについてもっと知る→「ナイジェリア:記録的な飢餓と援助の停滞

燃料補助金について他国の例を知る→「ボリビア:燃料補助金廃止をめぐる抗議活動が終結

ナイジェリア、クワラ州イロリンのガソリンスタンド(写真:Jamie Tubers / Wikimedia Commons [CC BY-SA 4.0])

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