GNVニュース 2026年9月23日
2026年9月22日、ニューヨークの国連本部で第81回国連総会一般討論が始まり、アントニオ・グテーレス国連事務総長が演説した。2026年末に任期を終えるグテーレス氏にとって、今回が国連総会一般討論での最後の演説となった。
約10年前の2017年、グテーレス氏が国連事務総長に就任した際、最初に世界へ発したメッセージは「平和」だった。2017年1月1日、就任初日に発表し、「平和への訴え」で、グテーレス氏は「どうすれば、終わりの見えない戦争に巻き込まれ、甚大な苦しみを受けている何百万人もの人々を助けることができるのか」と問いかけた。そして、世界に向けて「平和を最優先にしよう」と呼びかけた。このときのグテーレス氏のメッセージは、戦争によって生じる人道的被害を減らし、紛争を未然に防ぎ、対話と政治的解決によって平和をつくる。そのために国際社会が協力するというものだった。
それから10年近くが経った2026年の最後の演説では、グテーレス氏は「世界の断層が広がっている。亀裂は峡谷になった」と表現した。現在、世界が直面している問題について、グテーレス氏は、戦争と平和、格差、気候変動、AIという四つの問題を「権力の試練」として位置づけた。ここには、グテーレス氏自身の考えだけではなく、国連を取り巻く環境の変化が表れているとも言える。
2026年6月、国連憲章制定81周年を記念した会合の演説で、グテーレス氏は国連について「完璧ではないが、かけがえのない存在だ」と述べた。同時に、国連改革によって多国間主義を強化する必要性も訴えている。遡って、2026年1月の最後の年次優先課題演説でも、グテーレス氏は現在の状況を「紛争、免責、不平等、予測不能性に満ちた世界」と表現し、国際協力が最も必要な時期に、各国が国際協力に取り組む意思が弱まっていることを「時代の逆説」として指摘した。
グテーレス氏は、一般討論における演説で世界の亀裂が広がっているとしながらも、「世界にはより弱い国連は必要ない。現在の世界に立ち向かい、本来あるべき世界をつくるだけの強さを持った国連が必要だ」と述べ、最後の演説を終えた。
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アントニオ・グテーレス国連事務総長(写真:Alan Santos / Wikimedia Commons [CC BY 2.0])





















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