世界都市フォーラム(WUF)が全球住宅危機への行動喚起で終了

執筆者 | 2026年05月24日 | GNVニュース, 世界, 経済・貧困

GNVニュース 2026年5月24日

2026年5月17日から22日まで開催された第13回世界都市フォーラム(WUF13)は、アゼルバイジャンのバクーで閉幕し、世界的な住宅危機への新たな取り組みを求める「バクー行動要請(Baku Call to Action)」を発表した。世界では約28億人が不適切な住宅に住んでいると推計されている。同文書は、「世界に住まいを:安全で強靭な都市とコミュニティ」というテーマの下で開催されたフォーラムの閉会にあたり公表された。

世界都市フォーラム(WUF)は、国連人間居住計画(UN-Habitat)が2年ごとに招集するもので、持続可能な都市化に関する世界最高レベルの会議と位置付けられている。WUF13はアゼルバイジャン政府と共催で行われ、176か国から5万7,000人以上(うち3,000人超がオンライン参加)が参加し、この24年の歴史の中で最大規模の会合となった。フォーラムは、6つのハイレベル対話や370件を超えるパートナー主導イベントを含む579のイベントを開催した。また、国家元首・政府首脳11名、ハイレベルゲスト9名、閣僚88名、副大臣76名、130人の市長に加え、国際機関、金融機関、学術界、市民社会、草の根組織の代表が参加した。女性および少女は参加者の55%を占め、865人のジャーナリストがこの集まりを取材した。

フォーラム全体を通じて、住宅危機の深刻さと、適切で安価かつ強靭な住宅を実現するうえでの障壁が強調された。国連の2022年のデータによると、世界の都市人口の24.8%がスラムまたはインフォーマル居住地域に住んでおり、全スラム居住者の85%以上がアフリカおよびアジア地域に集中している。

WUF13では、住宅費の高騰、インフォーマル居住、住まいの喪失や移動、急速な都市化、ガバナンスの脆弱性、土地への圧力、気候関連リスクといった課題が議論された。参加者たちはまた、住宅が、きれいな水、衛生設備、交通機関、公共サービス、経済的機会へのアクセスなど、基本的な人間の権利とどのように結びついているかについても検討した。

資金調達に関する議論では、大規模投資へのアクセスが限られている中で、中小規模都市や地方都市がどのように手頃な価格の住宅を拡大できるかに焦点が当てられた。公的補助金、コンセッショナル・ローン(譲許的融資)、民間投資などが、低・中所得世帯の住宅費負担を軽減する手段として話し合われた。ガバナンスに関する議論では、住宅計画、土地利用、インフラの連携、投資承認など、地方自治体への支援に重点が置かれた。また、気候レジリエンスは、個別のテーマではなく住宅政策の一部として議論され、建物からの排出を削減しつつ、住民を猛暑、洪水、暴風からどう守るかが検討された。

フォーラムは、各国政府が持続可能な開発目標(SDGs)の2030年達成期限に近づく中で開催された。特に都市を包摂的で、安全かつ強靭で持続可能なものにすることを目指す目標11を含め、グローバルな都市アジェンダの中心に住宅問題を再び据えなおした。フォーラムは、2028年にメキシコシティで開催されるWUF14で議論を続けるよう招請して閉幕した。

世界的な土地危機について詳しく知る→「世界の成人4人に1人が土地を失う可能性

SDGs目標達成のギャップについて詳しく知る→「アジア太平洋地域のSDGs、88%が未達成見込み

ウガンダ・カンパラのスラム地区。(写真:Micheal Kaluba / Wikimedia Commons[CC BY-SA 4.0])

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