GNVニュース 2026年6月13日
2026年6月に環境団体連合が発表した報告書によると、2025年、65の世界の大手銀行が化石燃料業界へ融資した総額は9060億米ドルに上った。業界全体の融資の40%が12の銀行に集中しており、米JPモルガン・チェース(2024年比で13%増となる約580億米ドルに続き、米バンク・オブ・アメリカ(5.5%増の約47億米ドル)、日本の三菱UFJフィナンシャル・グループ(21%増の約47億米ドル)等が多額の融資を投じている。そのため、65の内26の銀行は化石燃料融資を削減しているが、全体では2024年比で約8%増となっている。
また、特筆すべきは拡張向け融資の急増で、既存施設の新規開発に充てられた資金は2024年比27%増の5080億米ドルに上った。新たな化石燃料設備への投資は将来数十年の排出量を「固定」してしまうため、単なる融資額の増加以上に問題視されている。
この動きが問題視されるのは、2015年のパリ協定で各国が合意した「産業革命前と比較して温暖化を1.5℃以内に抑える」という目標と真っ向から対立するためだ。かつて多くの銀行は自主的な排出削減目標を掲げていたが、化石燃料推進を主張するアメリカのドナルド・トランプ政権の復活などを背景に、コミットメントを撤回する動きが相次いでいる。2050年までに銀行の融資を温室効果ガスの正味排出量がゼロになるようなシナリオに合致させることを目的とした国連主導の銀行連合「ネットゼロ・バンキング・アライアンス」も、会員の離脱が続き2025年に解散した。
報告書を編集した専門家は、各銀行の自主的な取り組みだけでは限界があると指摘している。再生可能エネルギーがすでに安価な選択肢になっている今、特に化石燃料融資総額の87%を占めるアメリカ・カナダ・日本・中国・イギリス・欧州連合(EU)の6地域において、金融規制当局や立法府、政策立案者が介入し協調的な融資の段階的廃止を行う必要性があると指摘されている。
近年の温暖化の現状についてもっと知る→「1.5℃超えの現実:世界の気候変動問題・対策と日本の報道」
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銀行ビル(写真:Nick Bastian / Flickr [CC BY-ND 2.0])





















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