GNVニュース 2026年10月9日
2026年10月6日、ハイチの暫定選挙評議会は、12月13日に予定していた大統領選挙と議会選挙の第1回投票を延期すると発表した。新たな日程は示されておらず、ハイチで国政選挙が行われない状態は10年に及ぶことになる。ハイチはフランスの支配に対する革命を経て1804年に独立したが、その後もフランスに課された賠償金やアメリカによる介入など、政変や貧困が続き、現在は南北アメリカで最も貧しい国とされる。
国政選挙が行われてこなかった背景には「ギャング」と呼ばれている勢力の存在がある。このような勢力は数十年前から存在していたが、混乱を決定的にしたのは2021年のジョブネル・モイーズ大統領暗殺である。同氏は2016年の選挙で選ばれた最後の大統領で、暗殺以後は暫定政権が続き、2023年からは選挙で選ばれた公識者が一人もいない。2026年2月には、2024年から暫定首相を務めるアリックス・ディディエ・フィスエメ氏に行政権が委譲されたものの、ギャングの拡大は止まらず、首都の大半と地方の交通の要所が押さえられ、子どもに対するギャングへの勧誘も急増した。
2026年1月から9月までに、この暴力や掃討作戦に巻き込まれた死傷者は5700人超、レイプ被害にあった女性と少女は1000人超とされており、約150万人が家を追われている。この治安の悪化により、武力勢力の支配地域には有権者登録所も置けず、道路の封鎖で選挙資材も届いていない。18歳以上の推定人口約770万人の内、登録された有権者は2026年10月6日時点で76万9千人にとどまる。
治安が回復しなければ選挙はできず、統治が弱いままでは治安も保てない。この悪循環を断ち切る役割を期待されているのが、地元警察を支援する国連承認のギャング鎮圧部隊(GSF)だが、その規模は目標5500人に対し約1500人にとどまる。
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アリックス・ディディエ・フィスエメ首相, ハイチ(写真:OEA – OAS / Flickr [CC BY-NC-ND 4.0])





















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