GNVニュース 2026年10月4日
世界の食料価格が再び上昇している。国連食糧農業機関(FAO)が発表した「FAO食料価格指数」によると、2026年9月の指数は、2022年11月以来、約4年ぶりの高い水準となった。FAO食料価格指数は、世界で取引される主要な食品の国際価格の変化を示す指標で、穀物、植物油、乳製品、食肉、砂糖の5つの品目群から構成される。
今回の食料価格の上昇を、一つだけの要因で説明するのは難しい。紛争等による輸送ルートの混乱、肥料や燃料など農業に必要となる資材の価格上昇、異常気象などが重なり、食料供給に影響を及ぼしているとされる。
特に、ホルムズ海峡や黒海では、イランやウクライナをめぐる紛争に伴って輸送・貿易ルートの混乱が続き、食料市場にも影響を及ぼしている。黒海地域では物流上の制約によって小麦などの輸出が滞り、輸入国が代替の供給元を探す動きが強まったことで、9月の小麦の国際価格は前月に比べ上昇した。また、ホルムズ海峡をめぐる輸送の不確実性は、食料の生産に必要となる肥料や輸送費などのコストへの懸念を高め、食料価格を押し上げる要因となった。
気候面では、エルニーニョ現象等に伴う異常気象も9月の砂糖価格の上昇に影響を及ぼした。FAOによると、インドでは平年を下回る降雨と強まるエルニーニョ現象が砂糖の生産見通しを圧迫した。ブラジルでも中南部の大雨によって収穫が遅れ、国際的な砂糖供給をめぐる懸念が強まった。こうした主要生産国の供給見通しの悪化が、9月の砂糖価格を押し上げる要因となった。
そして、価格上昇の影響の大きさは国によっても異なる。価格上昇による負担は、輸入穀物や食用油への依存度が高いアフリカ、中東、南アジアの一部の国々でより大きくなる可能性が指摘されている。
農作物が生産されても、紛争等によって港湾や輸送ルートが遮断されれば、別のルートを確保するためのコストが増える。肥料の供給が滞れば、次の作付けに影響し、将来の生産量が減少する可能性がある。気候変動等にも見舞われやすい。現在の世界において食料市場を安定させるためには、これらの複雑な要因が連鎖する構造を捉え、いかに対策を講じていくかが問われている。
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タンザニア・ザンジバルの旧市街にある市場で販売される穀物や香辛料(写真:Kennedy Bundi / Wikimedia Commons[CC BY-SA 4.0])





















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