この建物は、ビビ・ジャウィンディ廟。
パキスタンの都市ウチ・シャリフにある世界遺産である。
スーフィの有名な聖者であるジャハニヤン・ジャハンガシュトの孫娘ビビ・ジャウィンディを葬るために、イランの王子が1493年に建設した。ビビ・ジャウィンディもイスラム教の聖者である。
建物の後ろ半分は1817年に起こった激しい洪水によって削られ、それ以後も湿気や浸食の影響で壊れつつあった。 現在は非営利組織により建物の保護が進められている。
また、「ウチ・シャリフ」と言われる都市ウチュは、アレクサンドロス3世によって建設された歴史的にも重要な都市である。
都市ムルタンともに13世紀ごろから中央アジアからイスラム教徒が集まり、イスラム教の布教にとっても重要な地であった。そのため、現在でもこの2つの都市には他にも聖者の廟が複数存在している。
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(写真:A_noina / Shutterstock.com)