ここはアフリカ大陸の内陸国チャドの南部コメにある石油処理施設である。世界銀行等の融資のもと、2003年に石油産出国となったチャドでは、原油生産が主要産業のひとつとなっている。また、輸出に占める石油の割合も大きく主要な貿易品目のひとつである。
しかし、大規模なプロジェクトのもとで行われたこの石油産出がチャドの経済発展に結びついているとは言い難い。石油に関連する問題だけでも、政府の腐敗や横領、外部アクターによる影響力の大きさ、低品質が原因となった国際市場における需要の低さなどチャドの経済が抱える課題はさまざまである。
チャドについてもっと知る→「チャド:安定と発展に向かうのか」
石油についてもっと知る→「石油と世界:報道はその潮流を捉えているのか?」
(写真:Ken Doerr / Flickr [CC BY 2.0])