GNVニュース 2026年4月8日
2026年3月27日にモザンビークは国際通貨基金(IMF)からの負債、約7億140万米ドル相当を全額返済したことが明らかになった。IMFへの債務は、2019年に同国で甚大な被害をもたらしたサイクロンの際と、2020年の新型コロナウイルス(COVID-19)の際、そして2022年に経済回復を目的とした支援として借り入れられたものだった。モザンビークはこれらの負債を2029年までかけて返済する予定であったが、今回それを前倒ししてすべて支払った。
負債国にとって、IMFからの融資には様々な問題が指摘される中、その負債への区切りはついた一方で国内債務は大幅に増加しており、モザンビークの財政を圧迫し続けている。同国では雇用の欠如、貧困、支出の管理不足が問題となっており、国内の開発が進まず財政再建が滞っている。
現在に続く財政難の大きな要因である「隠れ債務事件」が2016年に発覚し、モザンビークの汚職事件が明るみに出た。この事件では、外国の造船企業が外国の銀行とモザンビーク政府両方に賄賂を渡した上で政府の銀行への借り入れを秘密裏に促し、必要のない沿岸防衛設備や漁業船を購入させた。この時モザンビークが借り入れた金額は20億米ドルであったが、この事件によって引き起こされた経済危機で同国は110億から150億米ドルの損失を被ったと推定されている。
この事件の後、同国だけなくアフリカ諸国全体の信頼が揺らぎ、IMFやその他国外からの融資を受けることが困難に、そして返済コストが高額になった。これによりアフリカ諸国は教育や医療への支出を削減せざるを得なくなっており、そのことが国内の成長を妨げる結果となっている。
対してモザンビーク政府は楽観的な見方を示している。同国北部のロブマ盆地に埋蔵された世界最大規模の液化天然ガスから得られる収益を見込んでいるものの、汚職へ の対策や公共財政の管理による透明性が今後の成長には不可欠だろう。
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首都マプトのモザンビーク財務省(2014)(写真:Rick McCharles / Wikimedia Commons[CC BY 2.0])





















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