パキスタンの職人たちは自分たちの伝統工芸品を存続させるために、インターネットに目を向けている。オンライン市場を利用することで、海外に向けても商品を販売することができ、売上の増加が見込めるのだ。さらに、作り手である職人たちが自ら適切な価格を提示できるので、フェアな価格での売買であるフェアトレードにつながっている。
しかし、このようにオンライン市場での売買をはじめとするデジタルエコノミーには、少なからず問題が存在する。低所得国では、インターネットにアクセスできるのは人口のわずか20%で、しかも一般的にはデータ通信が低速ながらも比較的高額な料金でサービスが提供されている。より多くのサービスがオンライン空間に移行する中、この問題により注意を払わなければ、世界の貧困格差を拡大させるだけとなる恐れがある。
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(写真:USAID Digital Development / Flickr [CC BY 2.0])