これはネパールの首都カトマンズでのインドラジャトラの様子である。インドラジャトラとは、農作物の収穫に欠かせない雨をもたらす神インドラとその母ダギニを祀り、8日間に渡って豊穣を願う祭りのことだ。
中でも注目の的となるのがクマリと呼ばれる生きた女神で、写真のように山車に乗って町を巡り人々の繁栄と成功の力を授ける。クマリにはいくつもの厳しい条件を満たした幼い少女が選ばれ、王室の守護神である女神の生まれ変わりとして絶大な信仰の対象となる。女神は不浄を嫌う純潔な存在であり、それを体現するためにクマリに任命されると祭事以外で外出することを禁じられ地面に足を着けることすら許されない。そのため年に一度、この祭りのときにだけ姿を見せる女神を一目見ようと、ネパール各地から多くの人が集まるようだ。
ネパールについてもっと知る→「ネパールに巣喰う人身売買の闇」
ネパールの人身売買についてもっと知る→「ネパールの人身売買(GNVポッドキャスト89)」
南アジアについてもっと知る→「船の墓場:南アジア」
(写真:Bhuwan Maharjan / Flickr[CC BY-SA2.0])