GNVニュース 2026年9月22日
イギリスの奴隷制の歴史に関する新たな研究により、17世紀から18世紀にかけて、イングランド銀行とイギリスの金融システムが、数百万人のアフリカ人の奴隷化および大西洋全体における人身売買に深く関与していることが明らかになった。
歴史家たちの調査によると、1946年の国有化以来、政府所有の中央銀行であるイングランド銀行の設立には、大西洋横断の奴隷貿易に多額の投資を行っていた数十人の金融業者が関与していた。同銀行の24人の取締役がアフリカ人奴隷の取引に投資していたことが突き止められ、登録簿によると、最後の1人であるクリストファー・プラー氏は、奴隷貿易のための武器の輸送業者でもあり、1789年に死去するまで11年間、同銀行の取締役を務めていた。「銀行や保険会社などの機関は、大西洋横断奴隷経済を支える金融サービスを提供し、そこから莫大な富を得ていた。」とシェフィールド大学のマイケル・ベネット博士は語る。
イングランド銀行自体と財務省は、1833年の奴隷制度廃止法に基づき、奴隷所有者への補償として、当時の2000万ポンドを支払うことに中心的な役割を果たした。一方で、人身売買の被害に遭った人々には、一切の支払いは行われなかった。
現代に入り、いくつか動きがあった。まず、2020年のブラック・ライブズ・マター(BLM)抗議運動※を契機に、いくつかの大手銀行や金融機関が、奴隷制への歴史的な関与を認めることになった。イングランド銀行は、過去の総裁や取締役が奴隷貿易に関与していたことを認め、謝罪した。一方で、財務省は公に謝罪していない。これは、賠償金の議論を避け、人身売買に対する責任を認めないという政府の立場に沿ったものと思われる。
そして2026年3月、国連総会が、アフリカ連合AU加盟国を代表してガーナが提出した、奴隷化されたアフリカ人の人身売買および同大陸出身者に対する人種差別的な動産的奴隷制を「最も重大な人道に対する罪」として宣言する決議を採択した。それから約3か月後には、80カ国以上を代表する国家元首・政府首脳、閣僚、市民社会の代表、歴史家、研究者、法律専門家らが集結した「ネクスト・ステップス(Next Steps)」と題された会合が開催された。計123カ国が提案に賛成票を投じた一方、アメリカ、イスラエル、アルゼンチンの3カ国が反対票を投じ、イギリスや欧州連合(EU)加盟国全28カ国を含む52カ国が棄権した。
大西洋横断奴隷貿易は、16世紀初頭から19世紀後半にかけて、約400年間にわたって続いた。アフリカ諸国によるこれまでの取り組みは、概して断片的なものに留まっていたことから、国連総会による決議採択や、会合開催は画期的な転換点となった。しかし、価値のある文化遺産やその他の財産の「迅速かつ妨げのない」返還を行うことを求め、さらに発展させることを目指している。
アフリカ大陸における奴隷制の現状についてもっと知る→「第38回アフリカ連合通常総会閉幕:賠償問題とコンゴ情勢などが主要議題に」
現代の人身売買についてもっと知る→「ネパールに巣喰う人身売買の闇」

イングランド銀行の外観(写真:Acediscovery / WIKIMEDIA COMMONS [CC BY 4.0])





















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