世界の成人4人に1人が土地を失う可能性

執筆者 | 2026年03月11日 | GNVニュース, 世界, 環境, 農業・天然資源

GNVニュース2026年3月11日

国連食糧農業機関(FAO)は世界の成人人口の約23%にあたる約11億人以上が、自身の所有する土地に対して不安定さを感じており、今後5年以内に土地や住宅の一部または全部の権利を失う可能性が高いとする報告書を発表した。この報告書によると、現在、世界の土地のうち、所有権・保有権・使用権が正式に文書化されているものは、わずか35%にとどまっている。

一方で、世界の土地所有構造を見ると、多くの土地が国家によって管理されているという。同報告書では、国家が世界の土地の約64%を法的に所有していることが明らかにされた。これに対し、個人や企業によって所有されている土地は約26%にとどまる。残りの10%については所有者が不明だとされている。また、農地に焦点を当てると、最大の土地所有者の上位10%が世界の耕作地のほぼ90%を運営しており、土地利用が一部のアクターに集中していることも指摘されている。

また、土地所有の制度が地域によって大きく異なることも指摘されている。例えば、サハラ以南のアフリカでは土地の約73%が慣習的な土地保有とされているが、正式に認められているのはわずか1%に過ぎず、多くは文書化されていないまま国有地として扱われている。さらに、先住民族やその他の慣習的土地保有権を持つ人々は、世界の土地の約42%にあたる55億ヘクタールを占有しているものの、明確な所有権が正式に記録されているのは約10億ヘクタールと全体の8%にすぎない。加えて、ほぼすべての国で、男性は女性よりも土地にアクセスする権利を有する可能性が高いとされている。

FAOは先住民族などのグループによって管理される慣習的土地制度も詳細に調査している。この調査では森林、草原、湿地、漁場など多様な生態系を含み、南極を除く世界の陸地の約32%である42億ヘクタールが地図化されている。これらの慣習地は都市化、大規模農業、資源開発などの人為的活動によって脅かされているという。

 

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海辺に広がる農地(写真: Quang Nguyen Vinh / pexels [Free to use])

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