1万8000社が一棟に?

執筆者 | 2026年05月10日 | ICHIMAI World

ここはケイマン諸島ジョージタウンの5階建てオフィスビル、アグランド・ハウスだ。見た目は普通のビルだが、1万8000社以上の登記上の本店になっている。もちろん実際に1万8000の事務所があるわけではない。アグランド・ハウスの唯一の入居者は法律事務所のマプルズ・アンド・カルダーで、同事務所は法人登記などのサービスを企業顧客に提供している。要するにペーパー・カンパニーの設立だ。

ケイマン諸島の人口は9万人未満だが、この自治領には12万社以上が登録されている。ケイマン諸島は他の多くの英連邦属領と同じように、タックスヘイブンとして機能している。ペーパー・カンパニーは簡単に設立でき、法制度と金融制度が低い課税と高い秘匿性を可能にしている。

パナマ文書の報道でタックスヘイブンが世界で注目を集めてから10年が経った。しかし、利益移転による税回避、脱税、マネーロンダリングなど、タックスヘイヴンが引き起こす問題はいまだ根強く残っている。

 

タックスヘイブン問題についてもっと知る→「続くタックスヘイブン問題:パナマ文書から10年

カリブ海でのタックスヘイブンについてもっと知る→「タックスヘイブンとカリブ海付近の諸島

ヨーロッパの海外領域についてもっと知る→「ヨーロッパではない『ヨーロッパ』

 

(写真:Legis / Wikimedia Commons [CC BY-SA 3.0])

 

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