GNVニュース 2026年7月24日
西アフリカのリベリア共和国で、森林破壊が加速している。その背景には、カカオ栽培の拡大がある。特にリベリア南東部のグランド・ゲデ郡では、2025年にリベリアの郡の中で過去最大規模の森林消失が確認され、保護区域や国立公園の内部にまで農地が拡大していると報じられている。
背景には、世界的なカカオ価格の上昇によるカカオ栽培とその輸出の拡大や、カカオの生産に関わる規制が厳しくなっている隣国のコートジボワールなどからの農業従事者の流入が指摘されている。
リベリア政府は違法伐採や森林開拓の取り締まりを強化しているものの、地元住民や地域コミュニティは生活手段の確保や土地権利の観点から抵抗を示しており、農業従事者の流入とあいまって森林問題は社会的・政治的な対立へと発展している。
さらに注目すべきは、国際的な枠組みの後退である。2026年、欧州連合(EU)はリベリアとの違法木材取引対策協定の終了を決定した。この協定は、合法木材のみをEU市場に輸出する仕組みを通じて、森林におけるガバナンスの改善を促す重要な枠組みであった。終了の背景には制度運用の停滞や課題があるとされるが、その結果として外部からの監視やインセンティブが弱まり、違法伐採の抑制力が低下する可能性が指摘されている。
リベリアの森林における問題は、単なる森林破壊や環境問題ではなく、グローバル経済、政府の法執行能力と地域社会との関係、そして国際的枠組みが交差する複合的な課題である。カカオとその加工品としてのココア、チョコレートをめぐりリベリアで進む森林破壊は、世界的な生産と消費の構造と深く結びついている。
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リベリアで製材所に運ばれる丸太(写真:World Resources Institute, Maite Knorr-Evans / Flickr [CC BY-NC-ND 2.0])





















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