西アフリカのガンビアで電力不足が深刻化している。猛暑の中、停電が48時間続くこともあり、2026年9月7日には首都バンジュールで市民数百人による抗議行動が起きた。タイヤを燃やして道路を封鎖し、12月に大統領選を控えるアダマ・バロウ大統領の辞任を求める声も上がった。バロウ氏は10月末までの危機解消を約束するが、電力不足は慢性化しており、予断を許さない状況だ。
ガンビアでは6月以降、停電が断続的に発生しており、気温が上昇しても改善は見られず、停電の時間も頻度も増加。その間は扇風機や冷蔵庫が使えず、市民生活への影響や経済活動の停滞が指摘されている。
ガンビアの電力供給は、セネガルやギニアなど周辺国からの輸入に依存しているのが特徴だ。国際通貨基金(IMF)によると、2025年の電力消費量の約75%がセネガルからの輸入で賄われた。
周辺国の電力需給が厳しくなると、ガンビアへの供給量は当然少なくなる。国営電力会社NAWECのガロ・サイディ社長によると、2026年は降雨量の減少により、地域電力網を通じて供給可能な水力発電の電力量が減少したという。
一方、国内発電は、需要のピーク時や供給中断時のバックアップとして機能してきた。世界銀行によると、ガンビアの発電設備容量は約90メガワットある。しかし設備の老朽化や、重油・軽油など燃料価格の上昇により、しばしば稼働率は50%を下回る。輸入電力の減少を国内発電で補えないことが電力不足の直接の原因となっている。
このため政府は主要都市のひとつ、ブリカマの発電所に24メガワットの発電設備を追加し、10月末までに稼働させる計画だ。バロウ大統領は「わが国にとっては相当な発電量であり、みなさんの家庭に大きな変化をもたらす」と理解を求めた。時期は明らかにしていないが、内陸部のソーマにも50メガワットの太陽光発電所を建設する構想があるという。
しかし長期化する電力危機に国民のいらだちは高まっている。2017年のバロウ政権の発足当初から、電力不足の解消は最重要課題の一つだったからだ。国内メディア「ポイント」は「電気は特権ではなく、必需品だ。9年たっても停電を止められない政府が発展をもたらしているとはとても言えない」と厳しく批判する。大統領選が近づくにつれ、3選を目指すバロウ氏への風当たりが強まっている。
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ガンビア、バンサン(写真:Wmtribe2015 /Wikimedia Commons / [CC BY-SA 4.0])





















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