ときは21世紀初め。
当時ミリオンセラーとなっていた本の1つに、「もし世界が100人の村だったら」が挙げられる。この本では、各種統計や調査をもとに、63億人の人口を100人に置き換えた際、世界がどのように広がっているのかを描いている。例えば宗教面から見ると、100人のうち33人がキリスト教、19人がイスラム教、13人がヒンドゥー教、6人が仏教を信仰している。また経済面から見ると、100人のうち20人は栄養不良、1人は飢えに苦しむ一方で、15人は肥満となっている。インターネットの普及に伴い、従来知ることのなかった現実を伝えた1冊は、衝撃を与えた。
写真の中央にある「完結編」は、地球環境に焦点を当てている。SDGsの前身である「ミレニアム開発目標(MDGs)」進捗状況や、社会課題の解決に向け活動する個人をまとめている。私達一人ひとりは、何ができるだろうか。
SDGsについてもっと知る→「SDGsはどのように報じられてきたか」「SDGsの問題不在のSDGs報道」
【今回取り上げた書籍】
(左)池田香代子(2002)『世界がもし100人の村だったら 2』マガジンハウス
(中央)池田香代子(2008)『世界がもし100人の村だったら 完結編』マガジンハウス
(右)池田香代子(2001)『世界がもし100人の村だったら』マガジンハウス
(写真:Koki Morita)