英国議会の下院(庶民院)の様子。しかし、議論を繰り広げているのは政治家ではなくて、チンパンジーなのだ。
ストリートアーティストとして有名な「バンクシー」だが、このような油絵も手がける。幅4メートル以上の大作で、2009年に初めて公開されたときには「Question Time(質問時間)」と名付けられたが、イギリスの欧州連合(EU)離脱に合わせて、「Devolved Parliament」に改名。「Devolved」は「権限移譲」の意味はあるが、「後退」の意味もある。
しかし、この「絵」にはどんなメッセージが込められているのだろうか。議会はつつがなく進行されているようだが、議員はチンパンジーである。
国民を代表するはずの政治家たちだが、「退化」した議会で「政治」が行われているというメッセージとして、多くの国で響くものはあるのかもしれない。
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(写真:Dunk / Flickr [CC BY-NC-SA 2.0])