ロンドンのとある壁に、設置されている監視カメラに「何を見ているのだ?」(What are you looking at?)と問いかける文字。ゲリラのストリートアーティストとして活躍している「バンクシー」によって描かれた極めてシンプルな作品である。
防犯カメラと呼ぶべきなのか、監視カメラと呼ぶべきなのか。いずれにしろ、ロンドンにはその数が非常に多い。人口割にすれば、14人に対して1台のカメラが設置されている。何のためにそんなに映像を撮っているのか?その集められる映像、データは政府や企業によってどのように使われているのか?
人のプライバシー、場合によって法律まで無視し、多くの国の政府はその市民に関する莫大な情報量を集めて利用していることが、複数の内部告発者によって明らかにされている。権力者が技術の進歩を最大限に利用するビッグデータの時代をどのように生きていけばいいのだろうか。
リークを公開する組織についてもっと知る→「ウィキリークスとジャーナリズム」
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(写真:rp72 / Flickr [CC BY 2.0])