これはイエメンのヤギの売人の写真である。可愛らしいヤギたちを見せたいのではなく、イエメンの畜産農家の現状を知ってほしいのだ。
畜産農家の大事な収入源であるヤギや羊が売れない。長年の激しい紛争の結果、国民の大半が深い貧困に陥っているイエメンでは家畜の買い手が見つからないのだ。ヤギや羊は高価であるにも関わらず、低価格で販売することを余儀なくされている。紛争による飼料価格の高騰や燃料不足に加え、貧困の拡大に伴う需要の減少が畜産農家に負担を強いている。
なおイエメン紛争は2022年4月から2か月の停戦を開始し、6月に停戦期間の2か月の延長を行った。さらに8月から2度目の2か月の延長が行われており、戦況の改善に期待したい。
イエメン紛争についてもっと知る→「イエメン紛争:新たな段階」,「イエメンの人道危機:報道されない紛争の背景に」,「イエメン紛争」
(写真:Franco Pecchio / Flickr [CC BY 2.0])